ポケモンじゅくがえりこちょこちょいじめ
ここは人とポケモンが共存する世界。
この世界には、ポケモンのことを学ぶ塾があり、たくさんの子供が通っていました。
その中に、くすぐられるのがすごく苦手な女の子がいました。
今、その少女が、塾から帰っています。
すると、いきなり目の前が真っ暗になり、気を失ってしまいました。
「うーん……」
気がつくと、薄暗い部屋に、素足にされて、大の字になって、寝ていました。
「ん……私、なにして……」
少女は立ち上がろうとします。
しかし、体が動きませんでした。
「えっ!?なんで?」
少女が困っていると、声が聞こえました。
「じゅくがえりちゃん、今日も可愛いね」
声のする方を向くと、少年が立っていました。
「あ、あなたは、同じ塾の……?」
「そ。あ、スリープ、そのままな」
「スリープ?」
「ああ。サイコキネシスさ」
なるほど。それで体が動かないのか、と、少女は思いました。
「じゃあ、早く解いてちょうだい。家に帰らなくちゃ」
少年は首を振りました。
「いやいや。せっかく縛ったのにそうはいかないなぁ」
「私に何をするつもり?」
少女はこわばりながら言いました。
すると少年はにやりと笑って、
「んじゃ、楽しんでもらおう」
と言い、どこかへ行ってしまいました。
「なんだったんだろう?」
少女は立ち上がろうとしましたが、まだ体が動きません。
少女はため息をつきました。
3分ほど、そのままでいたでしょうか。
少女がすっかり疲れ果てていたころ、異変は起きました。
床から、青い触手のようなものが、二本、にゅっと出てきたのです。
「これ、モンジャラの?わっ!」
いきなり、その触手に、目隠しをされました。
「くっ、なにも見えない……」
その時でした。
「ひゃひ!?」
体が突然くすぐったくなりました。
反射的に脇をしめようとしましたが、全然動きませんでした。
「どうしよう。これじゃあ……っ!」
脇にツンっという感触がありました。
その途端……
「にゃははははははははははははっ!!」
上半身全体を、電撃のようなくすぐったさが駆け巡ります。
それは止まらなく、避けることもできない地獄でした。
しかし、その地獄はまだ、始まったばかりなのでした。
「いやあははっ!らめてえっ!きゃはははっ!」
少女は叫びました。脇、脇腹、へそ……少女の弱点は全身でした。
「お願いっ!おねがいらからああっ!止めてええっ!!」
頼んでも頼んでも止まりません。目隠しをされているので、予想できないくすぐったさが、少女を襲います。
「いやっ!いやあっ!!くしゅぐったいっ!!」
さらに叫ぶと、動きが速くなっていきます。
まるで、「くすぐったくされたくないなら我慢しろ」と言っているように……
しかし、少女は我慢できません。くすぐったいのは一番の苦手です。
「おねがいっ!くしゅぐったいのだめなのっ!」
少女は泣き叫びました。やめてっやめてっ、と。
しかし、くすぐりは終わりません。
「だったらせめて足裏はっ!どれもくしゅぐったいけど足裏は一番だめなのっ!!」
あーあ。少女は自分で弱点をばらしてしまいました。
案の定、足裏にくすぐりは行きました。
すると、少女は狂ったように笑い出しました。
「ひゃははははははははあっ!!んにゃはははははははははははっ!!!」
仕方ないでしょう。一番の弱点なのですから。
「足裏はあっ!!あちうりゃはああっ!!」
少女は泣きながら訴えました。それが逆効果です。
くすぐりはもっと速く、多く、激しくなって行きました。
「あははははははははははははははっ!おわってえっっ!おねぎゃいっっっ!!」
しかし終わりません。それどころか、くすぐったさが増していきます。
「くしゅぎゅったああああいっ!こんなのむりぃっ!!」
少女の声もかれていきます。
やがて、少女は笑い続ける人形のようになってしまいました。
死にもしない。気絶もしない。そんな地獄を、いつまでも味わっていました。
くすぐりは、まだまだ続く。
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