ティックル・チャンネル2

Last-modified: 2020-11-08 (日) 03:52:54
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 ショーウインドーの中の少女達を心配しつつも恵人は部屋を後にする。部屋と部屋を結
ぶ通路は洋館風ではなく、どちらかというと控え室からこのアトラクションに来るまでに
通った通路を思い起こさせる、舞台裏っぽい簡素なつくりだった。一本道の通路の中ほど
にテーブルと椅子があり、その横には通路の先にある豪華な扉とは対照的にシンプルなド
アが見える。非常口か何かだろうか。ドリンク類が置かれたテーブルの側には、1人のメ
イドが控えていた。

「お疲れ様。体の調子はどう? 疲れたりしてない? あ、ここカメラ回ってないから緊
張しなくていいわよ」
「あ、大丈夫…です」

 気安い口調だが心配している様子に思わず大丈夫と答えた恵人だが、ちっとも大丈夫じ
ゃない点があった。それはズボンの下でぎゅうぎゅうと力強く布を押し上げる存在。そん
な恵人の様子を見て心の中でにんまりと笑ったメイドは、彼の手をぎゅっと握って優しげ
に語り掛けた。

「大丈夫じゃないでしょ? 次の部屋はもっと刺激が強いからちゃんと抜いておかないと、
ゲームの途中でパンツ汚しちゃうことになるよ?」
「えええっ!?な、何を…!」
「テストプレイのときも大変だったんだから。カメラの前で粗相なんてしたくないでしょ?
お姉さんが手伝ったげるから、ほら、こっちおいで」
「わっわわぁっ!」

 メイドはそのまま強引に恵人を引っ張り、近くのドアを開けてその先にあるトイレまで
連れて行ってしまった。

〈第2の部屋〉

 いささか疲労感の増した恵人だが、フルーティーな香りのするジュースを飲んでのどの
渇きを潤すと、不思議とやる気が出てきた。ニコニコしているメイドの顔を見るのは気恥ず
かしかったが。休憩を終えた恵人が遅れて通路の先にある扉の前に立つと、重々しい音を
立てて扉が開く。不安と、それを上回る期待感を持ちながら恵人は部屋の中に入った。
 部屋に入るとまず真っ赤な柱のようなものが目に入った。高さ1メートルほどの台座の上
に、直径70~80センチ、高さ1メートルほどの赤い塊がそそり立っているのだ。それ以
外には、部屋を2つに仕切る分厚いカーテンといくつかの家具くらいのものだが、相変わら
ず内装が豪華そうなためこの奇妙な物体も何かの芸術品のように見えてくるのだから雰囲気
と言うのは不思議なものだ。

『ようこそ第二の部屋へ。ここには封印済みのくすぐり人形を保管しております。どうぞお
客様自らの手で封を破り、お好みの人形をお選びください……』

 再びアナウンスが聞こえてくる。内容からして恐らく恵人自身が何かをやらなければいけ
ないのだろう。

『またこの部屋にはお客様がお気に召すであろう人形と同じ造りのサンプルを用意しておき
ました。じっくり見比べて持ち帰るくすぐり人形をお選びください……』

 それっきり、アナウンスは何も喋らなくなってしまう。どうしたらいいのか戸惑う恵人に、
先ほどとは違うメイドがなにやら道具を持って近寄ってくる。

「さてお客様…ここからは私が説明させていただきますね」

 先ほどの軽い様子のメイドとは打って変わって妖艶な雰囲気を漂わせる女性に恵人は面食らう。

「この部屋に保管されたくすぐり人形達は全てこの魔の肉壁によって封じられております。そ
してその封印を破るのがこちらのキーでございます」

 そう言って手に持っていた道具を渡してきた。長さ30センチほどのやや太い棒の先端に、
銀色の球体が付いている。棒……と言うより柄だろうか、柄の部分の真ん中には切り替え式の
スイッチが付いていた。何の気なしに恵人がそのスイッチを入れると、

ブゥゥゥゥゥーーーーーン!!

と大きな振動音を立て震え始める。

「うわっ!?なんだこれ……、マッサージ器?」

 恵人の知る物としてはそれが一番近かった。ずっしり重量感があり柄のデザインもかっこよ
さげなのに、電器屋で売ってそうな物だと思った瞬間急に安っぽく見えてきた。

「ではお客様、あの肉壁にまずは手で触れてみてください」

 恵人の問いには答えずメイドは促す。仕方なく左手で触れてみると、その塊は分厚いゴムの
ような素材で出来ているらしく、かなりの弾力がある。指で押してみるとぐにぐにと押し返し
てきて妙に気持ちがよい。

「次にそのキーを起動させたまま押し当ててください」

 言われるまま、切ったスイッチを再度オンにして、振動させながら肉壁に押し当てる。変化
はあっという間だった。振動する球体を押し当てた途端、肉壁は液状化してドロドロと溶け始
めたのだ。

「うわっうわあっ!?なんだこれ、すっげえ!」

 この肉壁の正体は、振動によって固化状態が解除され液状に変質する作用を持った特殊合成
樹脂だった。振動以外にも温度や薬品、空気との接触などで固体と液体の間を容易に変化させ
ることの出来るこの樹脂は、液体の状態で人に振りかけた後、固化させて拘束具代わりにする、
という使い方もできる。ちなみに肌に触れて異常が生じたという報告は無い。

「驚きましたかお客様。それでは『ゲーム』に入る前にまず練習と行きましょう。この肉壁の
封をそのキーで解いてみてください」
「わかりました」

 小さい子みたいにはしゃいでちょっと恥ずかしかったかな、と思った恵人はなるべく落ち着
いた風の声で返事をして、肉壁を振動で溶かし始めた。

「………?」

 どろどろに溶けた樹脂は流れ落ち、台座の側面に作られた溝に沿って流れ台座の中に流れ込
んでいく。どうやら収納のためのスペースがあるらしい。しかしそんなことよりも、肉壁の中
から何やら灰色のものが姿を見せて来たのが恵人は気になっていた。

(何だ…?何が入ってるんだ?)

 訝しげな顔をする恵人のために、メイドは解説を始める。

「その肉壁の中にはお客様がお求めの人形……久美、と申しましたか。その者から型を取って
作ったトルソーが入っております」
「トルソー?」
「本来は頭と手足を除いた人間の胴体部分のみの彫刻を指しますが、胴体だけのマネキンを指
す場合もございます」

会話している間も肉壁はどんどん溶け、トルソーがその姿をどんどんあらわにしていく。

「うわ……!」

 最初にお臍が現れ、次にむっちりしたお尻が、すべすべした背中が姿を見せる。恵人が声を
上げたのは、久美の柔らかいおっぱいがそのままの造形で顔をのぞかせたせいだ。自分の母親
を象った物だと言われても、顔が付いていなければ女の裸体に過ぎない。しかしそれも、頭や
手足がないと悪趣味に感じてしまう。

「…………」

 何となく気が引ける。しかしメイドは何も言わずじっと見ている。やむなく恵人は、トルソー
の股間部分にキーを押し当てた。じゅうっと肉壁が溶け陰部が露になる。本来ヘアが生えている
部分には、久美のそれに見立てたたわしのようなシートが貼り付けられていた。完全に肉壁を溶
かし全体像を見ると、久美は両手両足をXの字型に広げた状態でこのトルソーのための型を取ら
れたのが分かる。
女らしさを失っておらず柔らかで肉感的な久美の裸身に何かが塗りつけられ、
こうした型をとられたその光景を想像して恵人は我知らず胸が熱くなってしまった。

「あの……これでいいんですか?」
「ええ、とてもお上手でしたわお客様……。それではゲームのルールを説明しましょう」

 メイドが指を鳴らすとカーテンが開き、その部屋の本来の光景が恵人の目の前に広がった。

「………!」

 その光景を見て恵人の顔が引き攣る。そこには先ほどと同じ肉壁の塊が6個立っていた。
違うのはその上部から姿を見せているものだ。

「んふっ…ふぅっ…!」
「んおおぉぉーっ! ふぉぉぉっ!?」
「ふぶぶ……うぶぶぉっ!おっほごおおおぉっ!!」
「ぶごぉっ! ふぉがぁぁっ!」

肉壁の上部からは女の頭と腕が出ている。どうやら首から下を樹脂で固められているよう
だ。頭部全体が黒いラバーマスクに包まれており露出しているのは鼻と口だけ、しかも口に
はボールギャグを咥えさせられているため顔で判別するのが難しくなっている。かといって声
での識別も難しかった。ボールギャグの隙間から漏れる涎まみれの濁った声は人間と言うより
もケモノの叫びのように聞こえ、さらにこの6人の女達は切羽詰った甲高い悲鳴を上げている
ため恵人の耳にはどの声も馴染みのあるものには聞こえなかった。頭上に伸ばした腕にはこちらも
ボンデージ風の黒い長手袋が装着され、天井から降りた鎖に手首が繋がれ腕を下ろすこ
とは不可能となっている。中で女達が暴れているのか肉壁はぶるんぶるんと揺れているが拘束
を突破することは出来ず、叫びながらほんの少し体を動かしては元の体勢に戻る、というのを
延々繰り返しているようだった。

「どうですお客様、あの中にお客様のお求めの人形はいますか?」
「それは……」

 恵人は即答できなかった。首から下は樹脂で固められ顔も黒いマスクですっぽり包まれている、
そのうえボールギャグを付けられ豚のような悲鳴を上げている状態の母親の姿など見たことがあ
るはずが無く、判別できなかったのだ。先ほどの、裸で拘束された妹達の姿から続く異常事態
の連続で、正常な判断力が奪われていたせいもあったのかもしれないと恵人は思った。実際には
ボールギャグの内部に組み込まれた装置によって声の波長を微妙に変えられ、見知った人間の声
であっても別人の声に聞こえてしまうよう細工されていたのだが。

「お客様にはこれからそのキーであの肉壁の封印を解いていただきます。もちろん、くすぐり人
形達の美しさを最大限に引き出すため服などといった余計なものは付けておりません」
(やっぱり裸なのか……)

 第一の部屋であられもない姿を晒していた少女達のことを恵人は思い出す。それはとても―――
いやらしい光景だった。今度もそんな光景が見られるのだろうか。それも、大人の女性で。

「封印を解いた後はそちらのトルソーと見比べて、お気に召す人形かどうかじっくり吟味して
ください」
「えぇっと……この像が母さんと同じ形してるから、これを参考にしながら本物を見つけろって
ことでいいんですか?」
「はい。その認識で間違っておりません」

 裸の女の上に練り固められた樹脂を溶かしていく、それはつまり樹脂が溶けた後至近距離で
裸体を見てしまうということだ。

(……か、母さんを助けてゲームクリアーして賞金もらうためだもんな! 裸とか見ちゃっても
しょうがないよな!)

誰にとがめられたわけでもないのに自身の行為を正当化しながら恵人が参加の意思を固めたとこ
ろで、メイドは最後の注意を伝える。

「お客様、ゲームに参加する上で2つ注意点がございます」
「注意点?」
「このくすぐり人形達は肉壁の下にもう一層、イッチング・ゲルを塗りつけております。このゲル
は肌に炎症を起こさず痒みを発生させるため、今この者達は全身を耐え難い痒みに襲われております」
「ええぇっ!?」

思わず恵人は6人の女達を見た。苦しそうな悲鳴を漏らしながら、身動きの取れない体を揺すっ
てもがいているその有様も、痒み地獄の中にあるとなれば納得の出来るものだった。

「そしてもう一つ。そのキーで肉壁を溶かす際、肉壁全体が振動し強烈なくすぐったさを発生させ
ます。それこそ、今感じている痒みがかわいいものに思えるくらいのものが。一思いに溶かしてあ
げるか、休ませながらじっくり溶かすのかはお客様がお選びください……それではゲーム・スタートです」

 そしてメイドは部屋の隅に行き、一言も口を開かなくなる。一瞬、どうしたらいいのか、とで
も言いたそうな表情をした恵人だったが、哀れな女達の悲鳴を耳にした彼は意を決してキーを振
動させ、手近にあった肉壁に押し付けてみた。

「ふぼぉ―――っ!? ふぉあっがぁばばばふぁふぁふぁふぁふぁふぁふぁぁっ!!」
「うわぁっ!!」

 途端、その女は一際高い悲鳴を上げながら首をブルンブルンと振り始める。驚いて恵人がキーを
肉壁から放しても、しばらく女はボールギャグ越しの笑い声を止められなかった。肉壁の振動はす
ぐには止まらないのか、それとも肌に塗られたイッチング・ゲルのせいで敏感になっているのか、
本当のところは恵人には分からない。どのみち彼に出来ることは一つだけだ。

「ご、ごめんなさいっ!少しだけ我慢して!」

 その女が自分の母親なのかそれともまったく関係ない赤の他人なのかそれさえも分からないまま、
恵人は振動するキーを押し付けて肉壁を溶かし始めた。

「ぶふぁあぁぁ~~!!! あっああぁっあぁばふぁふぁふぁふぁふぁぁぁ~~!!!」

 弾力のある樹脂がどろどろと溶け、その下にある肌色の裸体が姿を見せる。肉壁による拘束が
弱まり、女は今までより一層激しく暴れ始めた。

「やえぇっ! やえぇぇふぇふぇふぁふぁふぁふぁぁぁっふうひぃぃ!!!
ふうふぃいおおぉぉっ!!! ふぁっふぁっふぁぁぁがががががばばぁぁ~~!!!」
(すげえ……)

 上半身が露になり柔らかそうなおっぱいが恵人の眼前でぶるんぶるんと揺れている。

「ふううっふぁいぃぃっふぃっふぃっひひひぃぃぎぎぎあああぁぁっあっああぁぁふぁふぁふ
ぁふぁふぁ~~!!!」

 下半身を正面から直視するのはなんとなく気が引けた恵人は背後に回り、お尻の周りの樹脂を
溶かす。たちまち肉付きのよい尻が姿を見せた。

「んひぃぃっ!!! ひっひぎぎひぃぃっ!?」
(すごいよ……エロ過ぎてどうにかなりそうだ…)

 肉壁のほとんどが溶かされた今、恵人の目の前にあるのは裸の女が淫らに体をくねらせ、尻を
左右に振るエロティックな光景だった。どうやら、膝から下は台座に開けられた穴の中に埋まっ
ているらしい。

(この人、オレの思うがままにくすぐられて、こんな風に踊って……)

 申し訳なさを塗りつぶすように、何か危険な熱が体の芯から湧いて出てきているような、そん
な感覚が恵人にはあった。とてもイケナイ事をしている筈なのに、母親を痒み地獄から救い出す
ためだから、と大義名分が罪悪感を麻痺させていく。

(そうだ……母さん助けてゲームクリアーするためだもんな……像と見比べるためにも、まずは
全部肉壁を溶かさなきゃ……)

 ぶふう、ぶふう、と濁った呼吸音を立てながら力尽きた最初の女をそのままに、恵人は2人目
の女を肉壁から解放するために振動でくすぐり始めた。

…………………………………………………………………………………………………………

(か、痒い、かゆいいぃぃ~~~!!)

 恵人の母久美は、目も耳も塞がれ怪しげな樹脂で体を固められた状態で、全身を襲う痒みに苦
しんでいた。イッチング・ゲルによる痒みは恒常的なものではなく、久美の血管が脈動するのに
あわせてじんじんと断続的に痒みを与えて来る。

「ふぎぃ……ぶぐぅっ!!」

 久美は必死の形相で全身に力を入れて腰を左右に動かそうとする。が、樹脂は肌にぴったり吸
い付き少しの摩擦も生み出さず、痒みは緩和されない。こんな状況に置かれ続けては普通の人間
ならば発狂しかねないが、ラバー製の全頭マスク内に仕込まれた脳波安定装置はこの苦痛が彼女
の精神力の限界を超えないよう調整し続ける。そして苦しみを緩和するため久美の脳は脳内麻薬
を分泌し、痒みと圧迫感に狂わされた思考の中に被虐の悦びを見出し始めていた。

「むごぉぉっ!? おぶっ…うぶぶぶばばはふぁばぁぁっ!! あぶぅっああっおああぁぁ~~!!」
(痒いぃ…!お願い恵人、早く来てぇ~~!このままじゃ母さん、おかしくなっちゃううぅぅ~~!!)

 いくら痒くてたまらないからと言って人間ずっと暴れ続けることは出来ない。もがき続けた久
美が疲労感から一瞬体から力を抜いたその瞬間、浮遊感と共に自分の全てを誰かに委ねる安心感
がどっと襲い掛かってくる。それを心地よいと思った次の瞬間には再び痒みが強く意識され、苦悶
の悲鳴を上げさせられる。これを何度も繰り返すうちに心地よさを感じる時間は少しずつ伸び、
苦悶と快楽の境界も水に滲んだ絵の具のように曖昧になっていく。痒みを感じなくなった一瞬が
幸福なのか、それとも痒みを感じた瞬間が幸福なのか、この地獄から開放されたいのか、この地獄
の先にある何かに堕ちたいのか、久美の思考はギリギリのところでさまよわされていた。

 そしてついに解放のときは訪れる。久美を拘束から解放する悪魔の振動が、肉壁を溶かし始めた
のだ。鈍い振動音が皮膚を、肉を、骨格を通して久美の耳朶に届く。

(あっあぁっ…! ようやく、もう、ここから、解放されて、しまう、の……?)

 必死になって耳を澄ませ、その振動音に集中していると不思議と痒みを感じなかった。イッチン
グ・ゲルの痒みは皮膚に意識を集中すればするほど強まる特性があり、他の事に気をとられたり
失神寸前の恍惚とした精神状態に陥ったりした場合には痒みを忘れることが出来るのだ。

(どこが震えて……んひぃぃああぁっ!?)

 恵人によってキーを押し付けられたのは久美の胸の上だ。キーが起こす振動に答えて肉壁も震
え始め、久美の柔らかなおっぱいはバイブレーターをくまなく貼り付けられたかのように全体が
揺さぶられていた。

「んぶぼぉっ! おおっおっばぁぁっ!!」

 涎を撒き散らしながら久美は首を振って叫ぶ。充血しきった乳首はビリビリと脳に響く快楽を
伝え、乳房は甘がゆい痺れにもどかしさを感じ続ける。そしておっぱいの根元、脇乳や下乳とも
呼ばれる部分ではこしょこしょと指でなぞられるのにも似たくすぐったさが生じる。
 恵人がキーを離しても肉壁はしばらく振動を続け、ゆっくりと溶けながら久美の胸を責め続ける。
そうしている間に、今度はお腹が震わされ始める。

「ぶふぃぃっ!? ひぎっ!ひっひぐぅっ!! やっうんうぅははふぁあふぁばばふぁばががががっ!!」
(ダメッ恵人ぉぉっ! 母さんのお腹そんなに揉まないでぇぇっ!! くすぐったぃぃぃ~~~!!!)

 痒み責めで敏感になった体に加えられる苛烈なくすぐり責めは、久美に痒さを忘れさせるには
十分なほどであった。

「うぶうっくぐぐぅっ! ぶばぁぁばふぁふぁふぁふぁふぁふぁふぁふぁっ!!」

 少しだけ自由になった身をエロティックによじりながら久美は悶える。わが子の前に裸体を晒し
ているということも忘れ、ただくすぐったさに狂わされる1人の女として。

…………………………………………………………………………………………………………

 恵人の前で6人目の女にまとわりついた最後の肉壁が溶け落ちる。ぷりっとしたお尻を左右に
揺すり、とっくに振動は止まっているはずなのに胸はぷるんぷるんと震えていた。痒みがぶり返
したのか、くすぐったさの余韻なのかは恵人には分からない。

(すげー……)

 ぼおっとした視線で恵人はその光景を眺めていた。疲れきったのか失神したのか、ぐったりと
したまま動かない6人の裸の女達が恵人の前で拘束されている。何かの液体で濡れたヘアも、汗
で輝く肌も、柔らかそうな胸も尻も何もかも丸出しにしたまま。この光景を作り出したのが自分
だというのが、恵人の胸に奇妙な感動を呼び起こしていた。大人の女達を屈服させたからなのか、
優しい母を自分の手で乱れさせたからなのか、あるいはその両方か。
 いずれにせよゲームはもう終わりだ。今度は選ばなくてはならない。

「お客様、どの人形を持ち帰るのかお決まりになりましたか」
「うーん……」

 見本のトルソーと女達の裸体を見比べながら恵人は唸る。はっきりとこれが母さんだ、と言い
切れる自信がなかったのだ。

「お決まりになったらこれをお使いください」

 メイドが渡したのは、表も裏もイボイボがびっしり生えたゴム製のミットだった。

「これ、どう使うんですか?」
「それを手に着け、持ち帰りたいくすぐり人形をお客様の手で磨いていただきます。梱包前に
イッチング・ゲルを落とさなければなりませんから」
「オレが、これで、ゴシゴシこするの?」
「はい。そのミットはとってもくすぐったくなるよう作られていますから、人形達もお客様に
選んでいただいたことを泣いて喜ぶと思いますわ」

 恵人は渡されたミットを見て、続いてトルソーに視線を移し、最後に6人の女達を見つめた。

「……決まりました」

 はっきりと、自信のある声で恵人は言い切る。どれが久美なのかわかったからではない。自
分が選んだくすぐり人形が、母でなくても構わないと思ったからだ。

…………………………………………………………………………………………………………

「ぶひぃっ! うぶっんごぉぉぼぼぼぼぉ~~!!」
(くしゅぐったいぃぃ~~~! 恵人、恵人なの!? お願い止めて母さんくすぐらないでぇ~~!!)

 弾力のある突起の集まりが久美の脇腹をごしゅっ、ごしゅっと音を立てながらこすっていく。
生み出されるくすぐったさと同時に、肌をこすられることでずっと我慢していた痒みが解消さ
れるキモチヨサが久美の頭の中でスパークし、思考の全てを真っ白に灼き尽くしていく。

「んぎっぶひっ、ひぎゃぎゃぁぁっ! あっううっああぁぁばばばばばばばば!!!
(き、気持ちいいぃぃ~~!! くすぐったぃぃ~~~!!!! 何も考えられなくなっちゃうぅ~~!!)

 痒いところを掻いて欲しいという欲求、これ以上掻かれたら狂ってしまうかもしれないという
恐怖、快楽に溺れたくなる欲求、いやらしい姿を息子の前で晒しているかもしれないという恥辱、
くすぐったさが気持ちよさに摩り替えられていく自覚、息も出来なくなるほどのくすぐったさへ
の恐怖、期待……様々な感情がミットでこすられるその瞬間瞬間に折り重ねられ、ネガティブな
意識が狂わんばかりの悦びに塗りつぶされていく。

 そしてついに久美は、とろりと潤った淫裂とお尻、そして内股を同時に刺激され、くすぐった
さを含む快感の波に押し流されながら意識を失ったのだった。体に刻み込まれたこの快楽を久美
は忘れることが出来ないだろう。

…………………………………………………………………………………………………………

「………んぶうぅ!! んひっひぐぅぅっうっぐばぁぁばばばばばっ!!!」
「ええ、そうです。腋の窪みは溜まりやすいですから念入りに……そう、そうです。お上手ですよ」
「ありがとうございます」

 恵人は自分が選んだ女の前に立ち、4本の指全部で腋をほじくるように両手を上下させ続けて
いた。手を動かすたびに女は首を前後にがくがくと揺すり、淫らなダンスを踊りながらどろどろ
の涎にまみれた笑い声を撒き散らす。隣では見本として、メイドが別の女をミットでこすっていた。

「背中も結構効きますからね。背骨のラインに沿って上下にかるーく撫でてみてください」
「こうですか?」
「んひうぅっ! うっううっくぅぅ~~!!」
「おっぱいはお客様の好きになさってください。揉んでも、掴んでもオッケーです」
「うわっ、やわらけ~」
「んっんんん~~!」

 初めて触る女の肢体。ミット越しでも十分感じ取れるほどその肉は柔らかい。最初のドギマギ
した態度はどこへやら、恵人は薄ら笑いを浮かべたまま気が済むまで丹念にくすぐり人形磨きを続ける。

「そこは大事なところですからね、念入りにこすってあげてください」
「………触っていいんだ、ここも……」

 足の付け根に手を差し入れゆっくりと前後に動かす。勿論内股をくすぐるのも忘れない。

「お客様は大変お上手ですね。その人形もきっと悦んでおりますわ……」

 

 恵人が久美を助けられたのかどうかは、次のゲームをクリアするまで分からない。


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